法助動詞 shallとshould

2018年12月

   shall ・・・ 今後の必然的な流れ
   should ・・・ 当然の可能性に対する話し手の推測や期待

shall は神の意志 will は人間の意志

shall も未来形を表す単語のひとつであるが、もっぱら一般会話での未来形は will であり、shall は私の経験では契約書 (agreement / contract) や取引条件 (terms and conditions) などでしか見たことがない。だから聞いたことなんて映画くらいでしかない。
shall と will は、英和辞典を見ても同じような意味っぽいので、「えー?同じような意味の未来形が2つ?どっちがどう違うのよ」と、英語を勉強し始めのころは未来形の理解もままならないのに更に理解に苦しむが、根本的な定義が違うことを知りさえすればそんな悩みもすぐに解消する。

shall の古英語は sceal で原義は「負う」
  will の古英語は wyllan で原義は「望む」

will が話し手の意志であるのに対し、shall は必然的な流れで起こるであろうことである。
「will は人間の意志に基づく将来を、shall は神の意志など人間を超越したものによって導かれる将来を表している」
という内容を以前どこかで見たことがあるが、"上手いこと言うなあ"と非常に感心した。
shall は必然的な流れを表現するがゆえに強い義務を表すこともある。
そして、否定 shall not では強い禁止を表現する。

Henceforth you shall be Wilver.
そなたをウィルバーと命名する。(直訳:これより貴方はウィルバーとなる
※あるアメリカ映画で、生まれたての赤ん坊に名づけるときに言われていた言葉

You shall get what you give.
あなたが与えたものは、いずれあなたが手に入れるだろう

You shall not go to the ball.  お前は舞踏会に行ってはいけない
You shall go to the ball.  舞踏会へ行きなさい
※この2つはどちらも童話シンデレラでシンデレラが言われた言葉である。
上はシンデレラの継母が言った言葉で、下は魔法使いのお婆さんが言った言葉。

法律文書では主役の shall

口語ではほとんど聞かない shall だが契約書や取引条件では逆に頻繁に目にする。
むしろ、助動詞は shall ばかりじゃなかろうかと言わんばかりに出て来る。
「〜であるものとする」という和訳に相当する部分には必ず「shall」が使われている。
もし、shall の部分が will だと契約条件としては弱いものになってしまう。
しかし、そのあたりをプロの契約書作成人は上手く作っていて、売り手が提示する契約書では
売り手が有利なように、または買い手が提示する契約書では買い手が有利なように shall と will を混在させていることもある。

Seller shall have the right to refuse to accept any order.
売主は受注を拒否する権利を有するものとする

Buyer shall pay all shipping costs and any other costs related to shipping such as insurance costs and customs duties.
買主は送料や保険料、関税など発送に関する費用を全額支払うものとする

Invoices shall be paid in full no later than 30 days after the invoice date.
インボイスの日付より30日以内にインボイスの全額が支払われるものとする

Seller shall supply goods to Buyer in accordance with the following terms.
売主は以下の条件に従い買主へ商品を供給するものとする

Buyer shall not return any products without the prior authorization of Seller.
買主は売主の事前の許可なく返品してはならない

Seller shall not be liable for any delay of shipment arising from casualty, riots, acts of God, governmental regulation, material, supply or transportation availability, labor difficulties, embargoes or any other cause beyond its control.
惨事、暴動、天災、政府規制、原材料調達や供給力または輸送力、労働力の困窮、禁輸措置、または他の不可抗力から生じる発送の遅れに対し、売主は法的責任を負わないものとする

Shall I 〜? や Shall we 〜? は申し出やお誘いの古き良き表現

Shall I 〜? (〜しましょうか?) や Shall we 〜? (〜しませんか?) は、申し出やお誘いの丁寧な表現である。 古くさいだとかひどくかしこまった感じがするだとか噂されているようだが、海外の英語フォーラムなどを見ると、イギリス英語が母国語の人にとってはまだ健在の表現のようだし、アメリカ英語が母国語の人でも まだ使っている年配者もいるようだ。

Shall I 〜? (〜しましょうか?) : 申し出の表現

私がそれをするのは必然的な流れですよね?だからいたしますよ。
尋ねているものの、それをすることを前提で訊いている。

Shall I open the window?
窓を開けましょうか。

Shall I have him call you back?
彼に折り返し電話をさせましょうか。

Shall I drive you to the station?
駅まで車で送りましょうか。

What shall I get for mother's day?
母の日に何を買ってきましょうか。

Shall we 〜? (〜しませんか?) : お誘いの表現

私たちがそうするのは必然的な流れですよね?だからしましょうよ。
誘っているものの、それを一緒にすることになるという前提で訊いている。

Shall we go?
(さて)行きましょうか。

Shall we take a walk?
お散歩をしませんか。

Shall we have dinner tonight?
今夜一緒に食事をしませんか。

What shall we do this weekend?
今週末は何を(一緒に)いたしましょうか。

Shall I 〜? Shall we 〜? の同義表現

「Shall I 〜? や Shall we 〜? は古くなりつつあるけど、とてもフォーマルな表現だよ。しかし残念なことに、現在のアメリカではフォーマルな表現があまり教えられていないから使う人が少ないのも仕方がない」
と、パパウシは言う。
そういうパパウシの口からも shall の言葉を聞いたことはない。

Do you want me to do 〜? (〜しようか?) : カジュアルな申し出の表現

Do you want me to come with you?
一緒に行こうか?

Do you want me to get some beer?
ビールを買ってこようか?

Do you want me to cook tonight?
今夜は私が料理しようか?

Where do you want me to meet you?
どこで待ち合わせしようか?

Would you like me to do 〜? (〜しましょうか?): フォーマルな申し出の表現

Would you like me to help you?
お手伝いしましょうか?

Would you like me to pick you up tomorrow morning?
明日の朝お迎えに行きましょうか?

Would you like me to let you know when your order has been shipped?
ご注文品が発送されたらご連絡いたしましょうか?

Where would you like me to send the flowers?
お花はどちらにお送りしましょうか?

※ Do you want me to do 〜? も Would you like me to do 〜 ? も直訳すると
「私に〜して欲しいですか?」となるが、「〜しましょうか?」という申し出の表現でもある。
もちろん、context(会話の流れや文脈など)によっては直訳の「私に〜して欲しいですか?」の意味になるときもある。
これらはアメリカ英語では Shall I 〜? よりもよく使われる。
Shall I 〜? をよく使うイギリス英語が母国語の人には Would you like me to 〜? の方がひどく丁寧に聞こえるという人もいる。

Do you want to do 〜 (〜しない?) : カジュアルなお誘いの表現

want to の砕けた表現 wanna はスラングである。公の場では wanna は使わない方がいい。
普段の会話でもあまりお勧めできる言い方ではないが、言い易いため、ついつい口から出るのは wanna である。それはアメリカ人も同じのようだ。
しかし、普段使いが wanna だと公の場でも口から出てきてしまうので、普段から want to と言う癖をつけておいた方がいい。

Do you want to go shopping this weekend?
今週末にお買い物に行かない?

Do you want to come with me?
私と一緒に来ない?

Do you want to watch a movie tonight?
今夜、映画を見ない?

Would you like to do 〜 (〜しませんか?) : フォーマルなお誘いの表現

Would you like to come in?
中へ入りませんか?

Would you like to have dinner with me one of these days?
近いうちいつか一緒に食事をしませんか?

Would you like to work together with us?
私たちと一緒に仕事をしませんか?

※ Do you want to do 〜? も Would you like to do 〜? も直訳は「〜したいですか?」だが、「〜しませんか?」というお誘いの表現でもある。
もちろん、context によって直訳の「〜したいですか?」という意味にもなる。
直訳の意味しか知らなかったころ、「Do you want to 〜?」と訊くたびにパパウシが「Sure」と返事するのを私はいつも不思議に思っていた。

Let's do 〜 (〜しようよ) : カジュアルなお誘いの表現

Let's be friends.
友達になろうよ。

Let's go see the dolphin show next Sunday.
来週の日曜日にイルカショーを見に行こうよ。

※ shall we? を伴うこんな言い方もある。
Let's have a drink, shall we?
一杯飲みに行こうよ。

Why don't we do 〜? (〜しない?): カジュアルなお誘いの表現

Why don't we go for a drive?
ドライブに行かない?

このフレーズに「Because 〜 と答える人がいる」と嘲笑気味なコメントを見たことがある。
しかし、アメリカ人パパウシは
「Why という疑問詞から始まっている以上 Because 〜と答える人がいるのは当たり前だ。状況によっては自分だって Because 〜と答える可能性はある。実際に『何でしないんだ?』という、そのままの意味のときもあるのだから。誘いの表現としてならば、これはスラング的だし否定形の don't もあるから自分は使わないし薦めもしない。」
と述べていた。
Why don't you 〜? (〜したらどう?) を含めて、私はビギナーの頃に覚えたフレーズなので結構よく使ってきたが、そう言われてみればパパウシが Why don't 〜? を使うことはない。
直訳は以下のようになる。

Why don’t you do 〜?
なぜあなたはそれをしないの?しない理由はないよね。だからしたらどう?
Why don't we do 〜?
なぜ私たちはそれをしないの?しない理由はないよね。だからそれをしない?

shall と will の伝統的な関係

shall と will は、その昔、人称によって使い分けがされていた。
主語が1人称 (I / we) のときは shall、2人称 (you) や3人称 (he, she, it, they) のときは will が使われていた。
ところが、これが決定や義務を表す内容だと通常の使用法と真逆になって
主語が1人称 (I / we) のときは will、2人称 (you) や3人称 (he, she, it, they) のときは shall が使われたのだという。

これを見ると現代英語の shall と will の使い方は、実は両方とも単純に意志未来だけかもしれないと思ったりもする。
疑問形では昔の「通常」の言い方(Shall I 〜? / Shall we 〜? / Will you 〜?)が
肯定形や否定形では昔の「決定や義務」の言い方 (I will 〜, We will 〜, Buyer shall 〜) が継承されただけかもしれない。
Shall I 〜? Shall we 〜? とは言うが、Shall you 〜? と言うことはないし、Will you 〜? と言うことはあれど、Will I 〜? Will we 〜? とは言わない。
そして、will は主観的要素が強く、shall は自分の意志以外の何かに導かれるという客観的要素が大きいことや、さらに両者ともに確信的・確定的な表現という点などは、昔の「決定や義務」の使い方に相通じるものがある。
これは私見なので、明確なことではないが、なかなか興味深いことではないだろうか。

should 当然〜するはず、当然〜するべき、当然〜した方がいい

should は「現在の当然の可能性に対する話し手の推測や期待」である。
以前「shouldは『〜するべき』ではなく『〜した方がいい』という意味なのか」と訊かれたことがあるが、それは単なる和訳の違いなので人称や文脈や会話の流れによってどちらにもなる。
一般的な和訳は「〜するはず」「〜するべき」「〜した方がいい」などがある。
和訳だけ見るとなんだか違う内容のようだが根底は同じだ。
「当然の可能性としてそうするはず、当然の流れでそうするべき、当然の流れでそうするべきなのだからした方がいい」とういうことである。
日本語で「するべき」と言えば強い義務を連想させ、英語での must / have to / had better が思い浮かぶが、should にはそこまでの強い義務はない。
だから内容によっては「〜した方がいい」と和訳する方がしっくりくる。
否定は shouldn't (should not) で「〜しないはず」「〜するべきでない」「〜しない方がいい」となる。

I should go home now.
もうそろそろ帰った方がよさそうだ。

You should call her back as soon as possible.
なるべく早く彼女に電話をかけなおした方がいいよ。

He should apologize to his boss for using bad language.
彼は悪い言葉使いをしたことを上司に謝るべきだよ。

Your dog should be happy with you.
あなたの犬はあなたと一緒にいて幸せなはずよ。

His favorite pen should be on his computer desk.
彼のお気に入りのペンは彼のパソコン机の上にあるはずだ。

Cats' staple diet should be meat, not vegetables.
猫の主食は肉であるべきだ。野菜じゃないはず。

She should be arriving at the station before long.
彼女はまもなく駅に到着するはずだ。

I shouldn't stay up late.
夜更かししちゃダメだね。

You shouldn't say bad things about people.
人の悪口を言わない方がいいよ。

You shouldn't go to the arcade today. It's very crowded.
今日はアーケードに行かない方がいいよ。すごく混んでるよ。

A TV shouldn't be in a child's room.
テレビは子供部屋にあるべきではない。

My boss shouldn't be in the office for the next two days due to his business trip.
上司は出張のため明日から2日間会社にいないはずだ。

His dog shouldn't have babies, because she is neutered.
彼の犬は赤ちゃんを産まないはずだ、だって避妊手術してるもの。

You should の同義表現 You want to  〜した方がいいよ

want to は「〜したい」という欲求の意味が一般的に知られているが、You が主語の肯定形
You want to do 〜 は「〜した方がいいよ」というアドバイスの表現になる。
否定は You don't want to do 〜 で「〜しない方がいいよ」となる。
通常は might をつけて You might want to do 〜 (〜した方がいいかもしれませんよ) とやわらかいアドバイス表現がよく使われる。

You want to see a doctor about that swollen hand.
その腫れた手は医者に見せた方がいいよ。

You might want to take your umbrella with you.
傘を持っていった方がいいよ。

Fireworks to follow, so you may want to bring your own beach chair or blanket.
式典の後に花火が上がりますので、ビーチチェアや敷物をお持ちになると良いでしょう。
※実際に米軍基地からの招待状に記されていた文言

You don't want to miss this TV show. It's very exciting.
このテレビ番組は逃さない方がいいよ。すごく面白いんだから。

You don't want to hang up the laundry outside today. It will rain.
今日は洗濯物を外に干さない方がいいよ。雨が降るからね。

You don't want to know that. It's very disgusting.
知らない方がいいよ。とっても気持ち悪い話だからね。

Should I 〜? Should we 〜?  〜した方がいいかな?

Should I 〜? Should we 〜? は should の意味がそのまま疑問の形になっただけで
「〜した方がいいですか?」という意味である。
また、Should I/we 〜? は、Shall I/we 〜? の代替として使うことも可能な場合が多い。
むしろ、アメリカ英語では Should I/we 〜の方が一般的かもしれない。
違いを挙げるとすれば、Shall I/we 〜? は「それをすることを前提で訊いている」のに対し、Should I/we 〜? は「それをした方が良いかどうか」を本当に尋ねている。 しかし、どちらも「それをしようか?」と表現していることには変わりないのだから大した違いでもない。

Should I turn on the AC?
エアコンつけた方がいい?

Should I take an umbrella with me today?
今日、傘を持って行った方がいいかな?

Should we move to the bigger apartment?
私たち、もっと大きなアパートに引っ越した方がいいかな?

Should I have him call you back?
彼に折り返し電話をさせた方がいいですか?

Should we send Christmas gift to your parents this year?
今年はご両親にクリスマスギフトを送った方がいいかな?

What should I get for her birthday?
彼女の誕生日に何を買ったらいいかな?

What should I do?
どうしよう?/どうしたらいい?

Where should we meet?
私たち、どこで会ったらいいの?

should have done (1)
 すべきだったのに (しなかった)、起こるはずだったのに (起こっていない)

should have done (= should've done) の主な表現その1は
「過去に起こって然るべきだったのに実際には起こらなかったこと」を意味する。
「すればよかったのに (しなかった)」「起こるはずだったのに (起こってない) 」となる。
否定は should not have done (= shouldn't have done) で
「起こらないのが当然なのに実際には起こってしまったこと」
を意味し
「しなきゃよかったのに (してしまった)」「起こるはずないのに (起こってしまった)」となる。

I should have brought an umbrella.
傘を持ってくればよかった。(が持ってこなかった)

I should have used butter instead of margarine, but I ran out of butter.
マーガリンじゃなくてバターを使うべきだったけど、バターを切らしていたんだ。
(バターを使うべきだったけど使わなかった)

You should have told me you were coming today.
今日来ることを言ってくれたらよかったのに。(言ってくれなかったのね)

She should have been in Germany, but she was in Italy when I emailed her.
彼女はドイツにいるはずだったが、私がメールしたとき、彼女はイタリアにいた。
(ドイツにいるはずだったけどいなかった)

My order should have arrived a few days ago.
私の注文品は数日前に届いていなければならないはずだ。(がまだ届いていない)

I gained weight! I shouldn't have eaten lots of cakes during the holidays.
体重が増えてる!休暇中にケーキをたくさん食べなきゃよかった。(が食べちゃったのよ)

You look terrible. You shouldn't have drunk too much beer last night.
あなた酷い顔してるよ。昨晩ビールをたくさん飲まなきゃよかったのに。(飲んだもんね)

He got fired. He shouldn't have been rude like that to his boss.
彼はクビになったよ。上司にあんな失礼な態度とらなきゃよかったのに。
(失礼な態度とちゃったもんね)

We shouldn't have stayed long there, but we really enjoyed talking with them.
私たちそこに長居しない方がよかったのだろうけど、彼らと話すのがすごく楽しかったんだ。
(長居しない方がよかったのだろうけど長居した)

My cats shouldn't have noticed where I hid their treats, but they found it easily.
私の猫たちはおやつの隠し場所に気づいていなかったはずなのに簡単に見つけ出した。
(気づいていなかったはずなのに気づいていた)

He shouldn't have had a car accident because he didn't have a car.
彼には車がなかったので彼が車の事故を起こすはずがなかった。(だけど起きてしまった)

※ 贈物などを頂いたときに述べる定型表現で「You shouldn't have.」という一言がある。
You shouldn't have done 〜 の done 以降が省かれた形で
「そんなことしなくていいのに〜(でもありがとう!)」という意味である。
定型表現なので done 以降をわざわざ表現する必要もないし、表現するとすればそれぞれの状況に合った内容だろうが、主に以下のような内容とされる。
* You shouldn't have gone to all this trouble. そんなに気を使わなくてもよかったのに。
* You shouldn't have spent so much money. そんなにお金を使わなくてもよかったのに。

should have done (2) してしまったはずだ、すでにそうであるはずだ

should have done (= should've done) の表現その2は「当然すでにそうであるはずと推量」
することで「してしまったはず」「すでにそうであるはず」となる。
否定は should not have done (= shouldn't have done)「当然まだそうでないはずと推量」し、 「まだしていないはず」「まだそうでないはず」となる。
前項の「すべきだったのに(しなかった)」との区別は、状況や会話の流れによるしかない。
しかし、根底に持っているものは「当然そうなった(またはすでになっている)はずの出来事」に対する話し手の気持ちには違いはなく、「実際には推測と違うことが起きたのか」それとも「ただの推測」なのかという点だけが違うのである。

She should have arrived at the airport now.
彼女はもう空港に着いているはず。

Every applicant should have met all requirements.
応募者は全員、すべての要件を満たしているはずだ。

He should have finished work by 6:00 pm, so he should be heading to us now.
彼は6:00までには仕事を終えているはずだから、今こちらに向かっているだろう。

My husband should have known that yesterday was my birthday, but he didn't even say "Happy birthday" to me.
夫は昨日が私の誕生日だと知っていたはずなのに「誕生日おめでとう」すら言わなかった。

They shouldn't have reached London yet because they left just this afternoon.
彼らは今日の午後に出発したばかりだから、まだロンドンに着いていないはずだ。

My nephew shouldn't have finished his summer homework because he stayed with us over his summer vacation.
私の甥は夏休みの間中、私達のところに滞在していたので夏休みの宿題を終えていないはず。

If I should = Should I 万が一、〜するなら

「起こりうる可能性の極めて低い、しかし絶対にないというわけでもない仮説」を表現する。
私の経験では会話では聞いたことはないが、if が省略された倒置表現「Should 主語 do」を
お客様への掲示文などで見かける。とてもフォーマルな表現である。
should のない「If 主語 do」と同じ意味だが「Should 主語 do (If 主語 should do)」の場合は 「ないとは思うがもしそうであれば」の意味で、まさに「万が一、〜するなら」である。
なぜ should が使われているかといえば、これは仮定法により shall が過去形になったもので、仮説であることを強調している。
通常の仮定法 (仮説) での条件節 (if節) には法助動詞は使われないが、条件節で意志や未来の表現が重要ポイントである場合には法助動詞が入ることがある。それと同様で「If 主語 should do」は未来を表す法助動詞の過去形が入ることにより「今後においての仮説」であることを強調していると言える。
ではなぜ will の過去形 would ではなく shall の過去形 should になるのか。
それは「自分の意志ではなく神の意志である必然的な流れの話」であるからに他ならない。
「実際には非常に低確率だが、仮にそうなることが神の意志であるとすれば」ということだ。

もともと古い仮定法の助動詞では should がよく使われていた。
しかも would よりも丁寧な表現とされ、仮定法ではなくても I should like to go, but I can't. のような表現もされていた。(イギリス英語ではこの表現はまだ使われているようだ)
それが時と共にこの類の表現は should ではなく would で表現されるのが一般的になったが
「If 主語 should do」にはまだその名残があるというのが実は大元のようだ。

Should you have any problems, please do not hesitate to contact me.
万が一、何か問題があれば、遠慮なくご連絡ください。

Should your order arrive damaged, please notify us within 3 days of receipt of your order.
万が一、ご注文品が破損して届いたなら、商品受取後3日以内にお知らせください。

Should it be inclement weather, the ceremony will be held in Rose Hall.
悪天候の場合には、式典はローズホールの中で行われます。

If Beauty supplement should fail to give satisfaction, your money will be refunded in full!
万一、ビューティサプリメントにご満足いただけない場合は、全額返金いたします!

If my husband should stop smoking, I would be very happy.
主人がタバコを止めたなら、私はすごく満足なのに。

After completing the identification process, your boarding pass will be issued. Should you experience an "exception" during the process, ticket agents will be available to assist in completing your transaction.
認証プロセスの終了後、搭乗券が発券されます。万一、プロセス中に「exception」と表示されたときは、航空券取扱業者が発券処理をお手伝いいたします。

Now I lay me down to sleep, I pray the Lord my soul to keep;
If I should die before I wake, I pray the Lord my soul to take.
私は今から眠りにつきます。主に私の魂をあずけるよう祈ります。
目覚める前にもし私の命が終るなら、私の魂を主にささげるよう祈ります。
※賛美歌または就寝前のお祈りの一節

if 節の同義表現として「in case 〜」もあるが、in case 節でも should が使われることがある。
Here's a contact number, in case there should be a problem.
万が一、問題があった場合のために、連絡先をお教えいたします。

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