英語の適切な発音 / 子音 [k] [g] [m] [n] [ng]

2018年5月

英語を上手く発音したいなら子音だけの発音練習は不可欠。英語の子音を上手く発音するには・・・

1) 意識して息を多く吐く
 音声学上では日本語と同じ子音とされるものでも、英語の子音はもっと強い音。
2) 母音がつかないようにする
 日本語は母音を伴う発音であるため、ついつい母音までついでしまいがち。
 解説では便宜上その音をカタカナでも記しているが、カタカナはあくまでも参考イメージ。
 そのカタカナどおりに発音すると、母音もつくことになり子音だけの音ではない。
3) 子音は「発音」というより「雑音」をイメージすると良い
4) 無声音(息だけの音)なのか有声音(喉から声を出す音)なのかを認識する

K [k](無声音) key / book
※この発音をする他のスペル:C (cup) CK (deck) CH (school) Q(Iraq)

舌の奥をしっかり軟口蓋(口の天井の喉に近い部分)につけて、一旦そこで息を止めてから勢いよく息を放出することで出る「ックッ」という音。例えてみれば、暑い日にのどがカラカラの状態で、ジュースやビールを飲んだときに発する「ックァー!うまい!」と言うときの「ック」の部分。発音できるのは息を出す一瞬だけ。
日本語のカ行の子音Kと同じだが、日本語のカ行では舌の奥の軟口蓋への接触がかなり弱いので、英語のKでは舌の奥を軟口蓋にもっとしっかりつけて、もっと多く息を吐き出す。
例えば、日本人の発音する「OK」は「オーケー」で「ケ(ke)」の母音部分「エ(e)」が強いため「k」の発音が弱く、どうかすると「オーゲー」に聞こえてしまうこともあるが、英語ネイティブの「OK」は「オゥクェイ」といったような音である。

G [g](有声音) gas / bag

Kと同じ発音方法で声を出した時に出る「ッグッ」という音。発音できるのは声を出す一瞬だけ。
日本語のガ行の子音Gと同じだが、日本語のガ行では舌の奥の軟口蓋への接触がかなり弱いので、英語のGでは舌の奥を軟口蓋にもっとしっかりつけて、もっと多く息を吐き出す。

M [m](有声音) May / ham

口を閉じて「ン」と言ったときの音。声を出し続ける限り発音できる。その発音のまま口を開くと「ンムッ」のような音になる。(口を開いてしまえばMの音はそこで終わる。)
日本語マ行の子音Mと同じ。語尾のMはパクッと口を閉じた「ん」の発音をするだけである。
例えば、日本語の「ハム」は「hamu」と発音するが、英語の「ham」は「ha」の発音に続いてパクッと口を閉じた「ん」の発音をすればよい。

B, M, P 直前の「ン」と発音するスペルは殆どが「M」である。例:umbrella / comma / camp
これらを日本語読みして「アブレラ / コマ / キャプ」と発音しても、「ン」の部分は実はMの発音をしている。
日本語では、マ行(M), バ行(B), パ行(P)直前の「ん」はすべてMの発音をしているからだ。
  例: さんま→ samma   とんぼ→ tombo   ばんぱく→ bampaku など

日本語の「ん」をローマ字で表すときには「N」を用いられることが多いが、パスポートの名前のローマ字は、B, M, P の直前の「ん」は「M」で表記するとなっている。
  例: たんば→ TAMBA   ほんま→ HOMMA   しんぺい→ SHIMPEI
「アンパンマン」を普通にローマ字で書くと「ANPANMAN」だが、私たちは「ampamman」と発音している。そして、アンパンマンがパスポートを取得する際、名前は「AMPAMMAN」で
申請しなければならない。

B, M, P 直前の「ン」の発音とスペルが「N」の場合もあるが、それらは以下の単語である。
   *単語同志から派生したもの
      rainbow (rain-bow) / tinman (tin-man) / input (in-put)など
   *接頭辞(prefix)付きのもの
      unbelievable (un-believable) / nonmetal (non-metal) / unpack (un-pack)など
これらの「ン」はNの発音なので以下で説明するNの発音をする。これらを「アビリーバボー」のようにカタカナ読みで発音すると、この「ン」はMの発音となってしまう。

N [n](有声音) nap / in

口を軽く開けて舌の前部分1/3程度を上歯茎につけて「ン」と言ったときの音。声を出し続ける限り発音できる。その発音のまま舌を離すと「ンヌッ」のような音になる。(舌を離してしまえばNの音はそこで終わる。)
日本語のナ行の子音Nと同じだが、もっと舌を上歯茎にしっかりとつけて発音する。語尾のNは舌を上歯茎につけたまま終わる。
例えば、「come on」をカタカナ読みして「カモン」と言った場合、この「ン」は舌がどこにもついていないが、英語の「come on」は言い終ったときの舌が上歯茎についたままである。
強く発音して最後に舌が離れてしまった場合は「カモーンヌッ!」といった音になる。

D, T 直前の「ン」と発音するスペルは、殆どが「N」である。例:end / ant
日本語ではナ行(N), タ行(T), ダ行(D)の直前の「ん」は常にNの発音をしている。
  例: みんな→ minna   ほんとう→ honto   飛んだ→ tonda など
※厳密に言えば、ナ行すべてではなく「に(ny)/にゃ(nya)/にゅ(nyu)/にょ(nyo)」直前の「ん」だけは硬口蓋鼻音[ɲ]という発音に近いらしい。(英語N[n]の発音は歯茎鼻音)
しかし、この発音は英語にはないので、英語のNを発音する上では特に意識する必要もない。

NG [ŋ](有声音) king / song
※この発音をする他のスペル:K直前のN (think / junk)

KやGの発音と同じ舌の位置で「ン」と言ったときの音。声を出し続ける限り発音できる。
「ング」と言おうとして「ン」で止めたときの音。語尾のNG[ŋ]は強く発音すると「ング」のような音になる。
スペルでKやGの直前のNは全てこの発音。日本語でも、カ行(K), ガ行(G)直前の「ん」はNG[ŋ]の発音をしている。   例: はんこ→ hanko   まんが→ manga

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