英語の適切な発音 / 子音 [S] [Z] [SH] [CH] [J]

2018年4月

英語を上手く発音したいなら子音だけの発音練習は不可欠。英語の子音を上手く発音するには・・・

1) 意識して息を多く吐く
 音声学上では日本語と同じ子音とされるものでも、英語の子音はもっと強い音。
2) 母音がつかないようにする
 日本語は母音を伴う発音であるため、ついつい母音までついでしまいがち。
 解説では便宜上その音をカタカナでも記しているが、カタカナはあくまでも参考イメージ。
 そのカタカナどおりに発音すると、母音もつくことになり子音だけの音ではない。
3) 子音は「発音」というより「雑音」をイメージすると良い
4) 無声音(息だけの音)なのか有声音(喉から声を出す音)なのかを認識する

S [s](無声音) son / boss
※この発音をする他のスペル:C (city / race)

前歯上下を軽く合わせ、舌先を上前歯の裏に近づけ(くっつけない)息を強く出したとき、舌先と上前歯の間を通って前歯上下の隙間から出る「スーッ」という鋭い摩擦音。例えてみれば、膨らました風船の口から空気が勢いよく出るスーッという音。息を吐き続ける限り発音できる。
日本語のサ行(シ以外)の子音Sと同じだが、英語の発音の仕方は日本語とは異なっている。

・英語のS音・・・舌先を上前歯の裏に近づけて発音 → 鋭い摩擦音を出せる
・日本語のサ行・・・舌先を下前歯の裏につけたまま発音 → 同時に母音を発しやすい
(稀に英語のSと同じ発音方法で日本語のサ行を発音している日本人もいるらしい)

日本語「シ」の子音は後に説明する「sh」であり「s」ではない。「s」に母音「i」をつけた「si」は「スィ」といった感じの音になる。
私が主人と結婚したての12年前、カンザス州ウィチタ空港で搭乗手続の際に行き先を訊かれ、私は「Chicago」と答えたが通じないということがあった。
なんでこんな簡単な単語が通じないのか、そのときはサッパリわからずにアクセントを変えたりして何度も言ってみたが、結局通じずにチケットを見せてわかってもらえた。
今考えると通じないのは当然のことである。Chicago の Chiを普通に「シ(shi)」と発音すればいいものを一生懸命「スィ(si)」と発音していたのだ。
当時は発音の勉強など全くしていなかったから、Sの発音は全部「スィ」と発音すればアメリカ人風に聞こえるなんて勘違いをしていたふしがある。
日本人には少ししか違わないような発音なのに英語ネイティブには全く違う発音でしかない。

Z [z](有声音) zoo / jazz
※この発音をする他のスペル:S (as)  X (xylophone)

Sと同じ発音方法で喉から声を出したときに、上下前歯が接触している箇所でおこる「ズズズー」という振動音。声を出し続ける限り発音できる。
日本語のザ行(ジ以外)の子音Zと同じだが、もっと強く息を吐く。
日本語「ジ」の子音は後に説明するアルファベット「J」の発音[ʤ]であり「z」ではない。
「z」に母音「i」をつけた「zi」は「ズィ」といった感じの音になる。

SH [ ʃ ](無声音) she / ash   ※この発音をする他のスペル:S (sure)  
CH (chef)  C (delicious)  T (action)

奥歯の上下を軽く合わせ、舌の奥の両サイドを上奥歯の両サイドに軽く付けて、舌先はどこにもつけずに、唇を突き出して息を鋭く出したときの「シュー」という音。例えてみれば、静かにしてほしい場所で「シー!」というときの音。息を吐き続ける限り発音できる。
日本語のシャ行の子音SHと同じだが、英語ではもっと口の奥から発音してもっと鋭い音になる。

[ʒ](有声音)
※この発音をするスペル:S (Asia)  G (beige)  X (luxury)

SH [ ʃ ]の発音方法で喉から声を出したときの「ジュジュジュー」という音。声を出し続ける限り発音できる。
[ʒ]の発音は日本語「ジャ行」の子音と言いたいところだが、現代日本語の「ジャ行」は「ヂャ行」と同じ発音であるため、現代日本語でこれに匹敵する発音はない。
現代日本語のジャ行/ヂャ行は、後に説明する J の発音[ʤ]である。
500年くらい前までは日本語のジャ行とヂャ行も発音は区別されていたらしい。
J [ʤ]の発音は舌先を上歯茎の裏につけて弾くが、この[ʒ]の発音は舌先をどこにもつけない。

CH [tʃ](無声音) chip / each   ※この発音をする他のスペル:T (future)

SH[ ʃ ]の発音に「T」の発音をつけた音。SH[ ʃ ]の発音では舌先はどこにもつかないが、CH[tʃ]の発音では舌先をしっかり上歯茎の裏につけてから、舌をはじき息を開放させて出す
「チュッ」という音。発音できるのは息を出す一瞬だけ。

日本語チャ行の子音 CH と同じだが、英語ではしっかり舌先を上歯茎の裏につけてから弾く。
日本語のチャ行は、舌先を上歯茎の裏側につけるのが短く弱いため、英語でこれと同じように発音すると、SHの発音と聞き間違えられることがある。
(主人いわく、私の発音する chicken は shicken に聞こえるらしい。shicken なんて物はないし話の内容から chicken とわかるということらしいが。)

J[ʤ](有声音) jam / major
※この発音をする他のスペル:G (gender / age)  DG (edge)

CH [tʃ]の発音方法で喉から声を出したときの「ヂュッ」という音。例えてみれば、熱々のフライパンに水滴を落としたときのような「ヂュッ」という音。発音できるのは声を出す一瞬だけ。
日本語のヂャ行の子音「J」と同じだが、もっとしっかり舌を上歯茎の裏側につけて弾く。

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