英語は難しくない

2017年7月

英語を勉強したての頃に「英語は難しい」と呟く日本人は多い。日本語に比べて時制の形が少しだけ多く、日本語と語順が違うというだけで「英語は難しい」と思われるようだ。
しかし、日本人が英語を難しいと感じるのは、英語が母国語ではないからだ。ただ、それだけ。
母国語ではない言語を学ぶのはどんな言語でも最初は難しく感じてしまう。英語に限ったことではない。
だから「英語は難しい」というフレーズは誤りといえる。

英語は世界的に見ても簡単な言語だ。決して難しい言語ではない。
ヨーロッパ言語のように主語の格によってすべて動詞の形が変わるわけでもないし、名詞に性があるわけでもないから冠詞が頻繁に変わることもない。
英語にも大昔にはそれらのルールがあったらしいが歴史の中で淘汰されたようだ。

言語の背景にはその言葉を使う国の文化が密接に関わっている。だから、異なる言語同志をあたかも同じような言語として使うことには無理がある。
つまり、英語は日本語ではないのに、それを無理やり日本語に置き換えようとするから難しく感じるのだ。英語を英語として意味を捉えるだけでよいのに、わざわざ日本語と同じ感覚で考えようとするから混乱してしまう。

それに輪をかけて、日本の歴史背景にある「正しくあるべき」という無意識の感覚も英語は難しいと勘違いさせてしまう。
日本人が英語を使おうとするとき、正しいかどうかばかりを気にして、肝心な「伝えようとしている内容」がおろそかになる。だから、相手に伝わらない。そして「英語は難しい」となってしまう。こんな悪循環に陥ってしまう。
相手は「英語の正しい使い方」よりも「話の内容」に注視しているのに。
とにかく伝えようとすること、聞こうとすること。これが言葉なのだ。そこに難しいとか易しいとかいう概念はない。

英語の習得には勉強が必要なのは当然だが、だからといって机にかじりついてする「学問」ではない。英語は言葉なのだ。コミュニケーションツールのひとつなのだ。
言わば、相手の伝えようとしていることがわかり、自分もそれに答えたり問いかけたりできればいいだけなのだ。
英語は世界言語である。英語を習得できれば世界中の人とコミュニケーションを取ることが可能だ。英語とはこんなにも素晴らしいツールなのだ。
言葉は理屈ではない。だから英語も理屈で習得しようとするのものではなく、感覚として身につけるもの。
英語は難しくない。英語は楽しいグローバルコミュニケーションツールだ。

inserted by FC2 system